こども審査員募集!「放課後アート秘密基地」

プログラム選考会のこども審査員を募集中!

2024年10月1日より始まるこどもの為のアート体験事業「放課後アート秘密基地」。
この中で実施する体験や鑑賞プログラムの内容を選考する「こども審査員」を募集します!

放課後アート秘密基地とは?

札幌市西区琴似の劇場などを運営しているNPO法人コンカリーニョが主催するアートの体験/鑑賞プログラムです。

公募で集まったいろいろな分野のアーティストが考えた、さまざまなアート体験が無料で体験できます。

習い事のようにスキルアップを目指すというよりかは、こども達がまずは安心して過ごし、アートを楽しむ中で自然とコミュニケーション能力、自発性、創造力などを刺激することを期待しています。

日程:【全6回】2024年10月1日、10月8日、10月15日、12月3日、12月17日、2025年1月7日(全て火曜日)
※多くの人に体験してもらいたいので、毎回初参加の方が優先になります。

時間:
開場14:30、開始は16:00~17:00が目安
※プログラムによって開始時間や実施時間は変動

会場:
ターミナルプラザことにPATOS(地下鉄東西線琴似駅内B2F)

放課後アート秘密基地のおおまかな流れ

14:00 会場が開きます。

14:30 この時間からこどもが来てもOK。
※こどもの居場所作りも兼ねているので、早く来たい子は早くに来て、アーティストやお友達・場に馴染めるようにと思っています。

15:30~16:00前後 このくらいの時間からワークショップや体験を開始します。
※ワークショップの開始時間や長さ、対象年齢は基本的には各アーティストがプログラム内容に沿って決めます。

17:00過ぎ 終了。早くに帰らなくてはいけない子は帰り、少しだけ残れる子は感想などのフィードバック。

18:00 全員撤収

こども審査員とは?

公募アーティストが応募してきたプログラムの中から、面白そうなプログラムを選ぶという役割です。

大人の審査員と一緒に話し合いながら考えます。

当事者の目線が大事だと思うので、ぜひとも意見を伺いたいと思っています。

審査会の日程など

対象者  : 小学生以上を想定(保護者同伴の場合は、小さな兄弟を連れてきても大丈夫です)

定 員  : 最大で5名程度、先着順で決定予定 

審査会日程: 8月19日月曜日 16:00~17:30(早く終わる可能性もあり)

審査会場 : 生活支援型文化施設コンカリーニョ(札幌市西区八軒1条西1丁目2−10 JR琴似駅徒歩2分 ザ・タワープレイス 1F

最寄り駅 : 地下鉄東西線琴似駅より徒歩12分、JR琴似駅より徒歩3分

審査員  : NPO法人コンカリーニョスタッフ、森嶋拓(プログラムマネージャー)、札幌市文化部職員、こども審査員

問い合わせ: dance@conte-sapporo.com / 080-5591-0098(森嶋)

応募フォームはこちら

https://forms.gle/bJvuW95m6cSg6L8K7

応募特典:
1、放課後アート秘密基地の好きなプログラムに優先的に参加できます。
2、コンカリーニョ主催企画に招待させていただきます(希望者のみ)

こども審査員の目的:
こどもが体験する内容は、当事者であるこども自身が決めることがひとつの理想だと考えます。
また、こどもが大人と並列して内容を選び、対話をすることもひとつの体験機会と捉えています。

保護者のみなさまへ

まちの未来を作るのは、これからの時代を生きるこども達です。
そんなこども達にむけてアートの創造性や、可能性を感じてもらえる取り組みをやりたいとつねづね思っていました。

札幌市の助成事業をきっかけに、NPO法人コンカリーニョと協働してようやくアートとこども、アートと教育に関わるプロジェクトを始めることができます。

わたしがこどもの頃は、バブル経済が崩壊して就職氷河期と呼ばれていた時代でした。
受験戦争や学歴社会から、詰め込み型の教育や学歴だけではない社会という選択肢が少しだけ見え始めた時期だったようにも思います。
そこから激的なスピードでIT化、情報化社会が進んでいきました。

いまは多様性の時代です。
むかしの学歴社会のような「いい学校に入って、いい会社に入る」という明確な成功モデルはなく、自分で成功を決めなくてはいけない社会になりつつあるのだと思います。

また、手に職があれば生きていけるという価値観も少しずつ変わりつつあります。
もちろん大工さんや漁師さんなど今でも代わりの利かない職能はたくさんありますが、一方でデザイナー、カメラマン、印刷会社、出版社、英会話教室などはネットの普及、アプリ開発、AIやロボット台頭で顕著に労働環境が変わり、対応を迫られています。

わたしはこれからの時代を生き抜くうえで必要な能力を養う手段のひとつに、アートがあるのではないかと考えています。

アートは歴史や文脈を大事にします。
現代アートは長い歴史の延長線上にあります。どこから来て、どこへ向かっているのかを知ることが大事です。

アートは限りなく自由です。
柔軟な世界観の中で本質を見つける旅でもあります。「こうあるべき」から外れる思考がアートの入り口でもあります。

アートは対象を認識し、描写します。
人でもモノでも、対象を見つめ認識することが大事です。対象を見極める能力のことを審美眼ともいいます。

アートは自己表現ではありません。
わたしたちの周りに存在する大量の情報や、人類が長い時間をかけて紡いできた文化を自分の中で解釈し、自分や他人に対してアウトプットします。

現代社会では若者の貧富の差や、体験機会の格差、文化格差が広がっています。
一方で、成長期に芸術文化をはじめとする様々な経験をすることで、その後の成長や成績が向上するという学術データを目にしたことがあります。
世界の革新的な経営者はアートを学んでいるという話や、ビジネスマンがアート思考なんて言葉を使うようにもなってきました。

体験格差や文化格差が、そのまま経済格差にもなりえるということでしょうか。
そんなことを考えはじめると、ちょっと辛くなってきてしまうのですが・・・

ただ、いろいろ社会課題はあるにせよ、わたし達がいまやりたいのは「おもしろい!」ことをすることです。
「おもしろい!」は大きなエネルギーを生むと思うのです。
まずはおもしろいことに夢中になり、それが結果としてこども達の成長に繋がれば嬉しいです。

この事業を足掛かりに、みんなでネットワークをつくって、小さな課題から大きな課題まで向き合いつつ、とにかくとことん楽しもう!
もっとこども達が気軽にアートや舞台芸術に触れられたり、アーティストやこどもたちの新しい居場所ができたり、教育現場にアートがもっと増えたり。

そんな世界にむけた第一歩になればいいなと考えています。
そしてそのスタートをきるのが大人とこどもが対話をし、一緒に考えるこの「こども審査員」であります。
ぜひ、この試みをおもしろがっていただけると幸いです。

プログラムマネージャー
森嶋 拓(CONTE Dance Production)