私は若い頃はエンタメ寄りの活動をしていたり、勝ち負けの世界で生きていたのですが、アートを学んだことで多様な視点をもつことができました。
相手の意見や価値観を受け入れるということができるようになりました。
コミュニケーションを学びました。リサーチの大切さを学びました。
社会が推奨する幸せではなく、自分にとっての幸せは何かということを考えられるようになりました。

「アートが社会の役に立つ、社会課題を解決する」
という考えは行き過ぎるとこわいなと思うところもあるのですが、一方でこれからの時代に最も必要なことのひとつがアートだと信じているところもあります。

かつての私がそうだったように、こども達にもアートプロジェクトから何かを学んで欲しいとつねづね思っていました。
別に「アートって素晴らしいでしょ？」と押し付けるつもりはなく、なんだかわからないけれど新しい体験をした、不思議な体験をした、よくわからないけれど面白い体験だった。

あとから気が付けば、それはアートだった。
演劇だった。ダンスだった。音楽だった。〇〇だった。

まず最初に目指すのは、そういうところです。

私の周りで、すでに学校や教育現場で活躍するアーティストは何人か知っています。
また、私自身もこどもを対象としたアートプロジェクトをいくつか実施したこともあります。

ただ、令和5年5月のデータですと
札幌市には87,437人の小学生、43,877人の中学生がいるそうです。
私はもっともっと教育に関われるアーティストが必要であると考えています。

今回は前期3組、後期3組、合計でたったの6組のアーティストとしか協働できませんが、私たちの視野はもう少し先にあります。
この事業を足掛かりに、みんなでアートと教育のネットワークをつくって、小さな課題から大きな課題まで共有し、よりよい教育を目指してとにかくとことんアートと教育をおもしろがろう！
今よりもこども達が気軽にアートや舞台芸術に触れられたり、アーティストやこどもたちの新しい居場所ができたり、教育現場にアートがもっと増えたり。

そんな仕組みづくりに、そして理想の社会にむけた第一歩になればいいなと考えています。
ぜひ皆さんのお力を貸してください。
よろしくお願いいたします。